これまでの①から⑦では、アクセサリートレイのディスプレイ・アイデアを海外サイトより多数ご紹介してきました。
最終回の当記事⑩では「その発想はなかった!海外アクセサリーショップの思わず目を引くディスプレイ」として、シリーズを終わります。
ショップ全体が美しく飾られることは、イメージアップにつながります。
一見しただけでそのショップのセンスや、品ぞろえが判断されるポイントとなるので、ディスプレイには細心の工夫と努力が大切になってきます。
ウインドウや店内のディスプレイなど、視覚効果を訴えるヴィジュアルプレゼンテーションを、季節ごとにチェンジすることで季節の足をとめる客層も増えるものです。
洋服やバッグなどの服飾小物類に比べて、ジュエリー・アクセサリーは線が細くてサイズも小さく、ボリュームもないため、ディスプレイが難しいのが悩みどころです。
だからこそ、それなりのディスプレイ方法と陳列テクニック、そしてセンスが必要になってきます。
専用のジュエリー・アクセサリーディスプレイ什器を利用するのもオーソドックスな方法ですが、その場合どうしても画一的で、単調かつ平凡なイメージになりがちです。
かといって手作りした什器を使用すると、安っぽさが見る側に伝わる時もあります。
今回は海外サイトの素敵なジュエリー・アクセサリーディスプレイ方法を列記します。
画像の出展元はリンクしています。
海外アクセサリーショップの思わず目を引く素敵なディスプレイ
人の視線は一般に、左から右、上から下、前から後ろと動きます。
そんな視覚効果も狙った、シンプルながらダイナミックで完璧な、イチオシのショップディスプレイがこちらです。
限られた空間を最大限に利用して、平面から壁面までと絶妙のバランス感覚で、線の細いピアス・ネックレスなどが、ダイナミックにディスプレイされています。
お隣のバッグは、天井に近い高さまで陳列してあり、見る人の視線を上から下へ、左から右へと誘導しています。
アクセサリーのショーケース上の、アクセサリーがかけられた大きな流木にご注目。
無機質な店内の内装に、強烈なインパクトを与えるアクセントの役目をしています。
背面の壁に、いくつも並べられたピアスの飾り棚も、一点一点がそれぞれ存在を主張するかのような迫力で、視界に迫ってくるようです。
バッグやアクセサリー自体に色味がないので、部分的にお花やストールでヴィヴィッドカラーをプラスして、華やかさをだしています。
ショップの店員さん自身の服装が、明るくカラフルで、店内を美しくひきたてているように見えます。
こちらのディスプレイは、一見さりげないながらも、計算しつくされたディスプレイですが、ショップコーディネーター等の専門家に依頼している気がします。
こんな風に、思わず足をとめて見入ってしまうような、「これはすごい」と思うディスプレイを、ほかにもご紹介します。
斬新なディスプレイアイデアをお探しの、アクセサリーマーケット出展者の方や、ショップ経営者の方の何かの参考になれば幸いです。
見事な左右対称陳列例
ホワイトクリスマスが基調の高級感あるディスプレイです。
飾られているジュエリーひとつひとつに物語を感じそうです。
大きな花瓶にかけられたアクセサリーが目をひきます。
トーンを白で統一して清純で美しいイメージに。
焼き板を利用したアクセサリーディスプレイ
整然と見やすく並べられたアクセサリーが見ものです。きれいな色でペイントされた焼き板に、傾斜をつけて立体的に陳列。
海外アクセサリーショップ思わず足が止る驚きのディスプレイ
発想がユニークで、誰もが思いつかなかったような、素敵なディスプレイに出合うと心が躍ります。
そんなときは思わず近寄って鑑賞したり、その品を手に取ってみたくなりますね。街で偶然こんなショップのディスプレイをみつけて興味を持ってみてもらう。
それが購買行動に結びつくための最初の一歩となるのは言わずと知れたことです。
思わずハッとさせられるディスプレイとは、ショップ担当者の柔軟なアイデアや、センスと感性によるところが大きいかもしれません。
それでは引き続き、大胆かつ斬新で素敵なディスプレイを海外サイトからご紹介します。
高さと装飾性のある、柱のようなタワー型ディスプレイ什器。
傘の小さいサイズにセンスの良さを感じます。
驚きの発想、ショーに来たほぼ全員が、この傘のもとにやってきそうです。
自転車のサドルは、アクセサリーマネキンの形に似ているのですね。
ハンガーにフックをつけてネックレスを吊るしています。 段差が良い具合です。
最後に自作のアクセサリーディスプレイを
最後に過去の自分のショップディスプレイをご紹介します。
洋服のトルソー利用したアクセサリーディスプレイ
トルソーを使うのは、実際のアクセサリーの着用イメージを連想させるためです。また前後にマネキンを置くことで、売り場の演出に奥行きと立体感が生まれます。
平坦になりがちなアクセサリーのディスプレイですが、トルソーに服を着せたり、凹凸をだして、視覚的に立体感を持たせる工夫をしたものです。
壁の飾り棚は絵画用のキャンバスなどを利用して作りました。
アンティーク風のネックレスを平置きしている台の部分は、フランス輸入雑貨の麻のピンナップボードを使用しています。
線が細いチェーンネックレスをガラスコップにかけるなど、リズム感をだしつつ、メリハリをだすように工夫したディスプレイです。
ショップディスプレイのアイデアは当サイト「アクセサリー収納アイデア集」シリーズ①~⑨までの記事 でもご紹介しています。
服やファッション小物とは勝手が違って、ジュエリーアクセサリーのディスプレイは、その商品性から少々テクニックを必要とします。
とはいえ小さいからこそ独自の世界観や、ショップイメージを演出できるるとも言えます。ディスプレイはショップオーナーや作家さんの腕の見せどころです。自社の作品イメージを最大限にアピールできる機会と捉え、ぜひ素敵な商品ディスプレイを演出してみて下さい。
記事が何か参考になれば幸いです。また素晴らしいアイデアをお披露目してくれたサイトに感謝します。