私のジュエリー&アクセサリーNOTE

アクセサリーの収納やディスプレイ、ジュエリーのことなどまとめたノートです

穴あけに迷ったら読んでおきたい・ピアス文化の近年までの経緯 

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ピアス人気の背景


ピアスのおしゃれが当たり前のようになった今、若い人のあいだでは逆にピアスをしていない人が「なんで穴をあけてないの?」と不思議がられるなど、肩身の狭い思いをすることもあるようです。

国内でもアクセサリーショップではピアスのコーナーが人気です。若い世代に人気のファストファッションブランドでは安価でオシャレなピアスはたくさん置いてありますが、イヤリングを見たことはありません。

そもそも日本にもアクセサリー文化が、ようやく大衆化した祖父母の世代、例えばコスチュームジュエリーが大流行した頃の耳のアクセサリーはイヤリングのみだったのです。

なぜこれほどまでに世界中でピアス人気が広まって浸透したのかを、その文化的背景と経緯を調べてみました。

(この記事は、後述の記事を翻訳・引用していますが、独自に第三者の立場で作成したのもです。)


クリップ式イヤリング全盛期と時代背景

欧米ではピアスはビクトリア朝時代を通して人気を博していましたが、1990年代初期頃、耳に穴をあけなくても装着できるネジ金具式イヤリングが誕生したことと、1920年代には上流階級でピアスはタトゥーや奔放なヒッピーを思わせるものと見なされたため、ピアス人気は下がりました。


1930年代に,より安価なクリップ式イヤリングができたために、イヤリングは一般大衆にまで普及することになり、デザイン性も大胆で大きなものを装着することが可能となったのです。 その結果、1940年代まではピアスをする欧米の女性はごく少数派にとどまることになりました。


エリザベス女王が当時のファションアイコン


彼女たちが再びピアスをもてはやすようになったのは1950年代初頭です。

1951年に王位を継承したエリザベス王女(後の女王)が王室から贈られたピアスをしたことで、多くのイギリス人女性がそれを追うようにピアスをすることになりました。

それはヨーロッパ全土とアメリカにもブームが伝わりました。

その後再び、ピアスはタトゥー風に見なされて人気が下降しましたが、1960年代に再度、ヒッピーとゲイ文化にもてはやされるようになったことで今日のピアス人気があります。


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ピアス人気を後押ししたあるモノとは

1970年代になると、誰でも穴あけの際の痛みが少ない「ピアス・ガン」と呼ばれるピアッシングツールができたことで、ピアス人気が女性の間で劇的に増加しました。(ピアッサーのことです)

ピアスガンのトレーニングを受けた人による宝石店や美容院、百貨店でのイベントがピアスの穴あけを後押ししたのです。1970年代には10代の間でピアスの穴あけは「女性らしさの通過儀礼」として大人気となりました。


クリップ式イヤリングをつけていると耳が痛くなると感じていた、年代的にシニアの女性でさえ、ピアスの快適さに目覚めたのです。

この10年間で西洋人の多くの女性の(90%以上)と、10代の女性の大多数がピアスをするようになり、していない人の方が珍しいようになりました。

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男性にも浸透していったピアス


1970年代半ば頃からパンクロックの影響で男性のピアス愛好家が増加しました。 1980年代までに、男性ミュージシャンやセレブリティのピアスがトレンドとなり、男性にもピアスが浸透することになります。


以降は多くの女性がそれぞれの耳に2つ以上のピアスをするようにもなりました。

またファッションの多様化によりピアスを複数つけるために軟骨ピアスが人気となったり、他に舌ピアスなどのボディピアスも流行っています。


何千年もの間に先住民族のものであった文化が西洋文化に登場して以来、ピアスはごく一般的な光景となりました。


イギリスではサッカー選手のベッカム、米国ではラップミュージシャンの大きな影響で、両耳にピアスをすることさえ男性の間でトレンドとなりました。


今日では欧米女性の大多数の95%が、また男性の40%が少なくとも耳に一つ以上か、もしくは最も人気のタイプのピアスをしていることになっています。

引用:Celebrity Wiki Ear piercing celebrity.wikia.com

f:id:soboku-kobe:20161120215542p:plain:w400 針と糸でピアスの穴あけをしていた頃の貴重な画像(引用は下記)

最後に


私の母も60代でピアス穴をあけて以来、耳元のアクセサリーのおしゃれを楽しんでします。イヤリングとピアスは別物で、軽くて快適だとすっかりお気に入りです。

記事を読んで、ここまでピアス人気が広まったのはピアッシングに使われるピアスガン(ピアッサーなどの耳穴あけ器)の普及によるものだとわかりました。

「女性としての通過儀礼」という捉え方もあるのですね。

一方で少数派の欧米の女性が、「ピアスしないなんて信じられない」と笑われたり、彼氏や友達からピアスをプレゼントされて困惑する、などという記事を海外サイトで読んだことがあります。ピアス穴をあけているのが当然とされている時代であるのは否めません。

ピアスをできない人は、女性でピアスをしている人が90%という数字にため息をつかれたかもしれませんが、数字の根拠ははっきりしません。

私自身がそうなのですがピアスの穴あけが合わない体質だったり、金属アレルギーがあったり、または宗教上の理由などで、ピアスをしていない人々も、海外に少なからず存在するのは事実で、そのことに悩む女性たちの投稿を見たことがあります。実際にノンホールピアスの販売もされていて、アレルギー体質や様々な事情がある人も世界中に存在するのです。

私が最近読んだ記事では、フープピアスがちょっとした事故でモノに引っかかり、耳たぶの裂傷で悲惨な目にあった、それ以来親族の全員がピアスをやめたとありました。イヤリングならありえないことです。


元トップモデルのクラウディア・シファーは35歳ではじめてピアス穴をあけました。あるジュエリー広告キャンペーンで、穴あけすることを条件に高額のオファーを受けたからだと話しました。これがなかったらピアスとは無縁だったかもしれないそうです。

有名セレブやトップスターでもピアスをしない人もいるようです。

映画女優も本来は、スクリーンでアップになる役柄のために、ピアス穴をあけていないことが望まれます。映画のストーリーによっては時代考証を鑑みると、役者の耳にピアス穴があると支障をきたすからです。

映画「ハリーポッター」では、主演女優エマ・ワトソンは長い撮影が終わるまでの間は、ピアスの穴あけが許されませんでした。本の原作を愛する人々の登場人物のイメージを損なわいようにするためです。

ピアス穴をあけるか、あけないかで昨今のピアス人気の中、迷っている人もいるはずです。そんな方の少しでも参考になればと思い、記事を引用・翻訳して書きました。

ピアスには世界中の人々にここまで受けれられたファッション性や快適さなどのメリットが十分あります。

またその国独自の文化・宗教・風習・慣習として幼い頃からピアスをする国もあります。

流行としてのピアスに関していえば、かつてのエリザベス女王がそうであったように今後、時代のファッションリーダー的な人が提唱するなどして、イヤリング人気が復活することがないとも言いきれいません。なぜなら流行は繰り返すものだからです。

誰かがしているからや、その時々の周りの風潮や流行に惑わされることなく、なぜ自分がピアスをしたいのかということを再確認しても損はない気がします。

ピアスができる人はピアスのおしゃれを最大限楽しめていいなと思う反面、さまざまな事情でできない人もいることを知ってほしいのです。

ピアスをするのが当然だと押し付けたり、知らずにプレゼントしたり、流行遅れだと指摘しないようにするなど配慮と気配りが必要なのではないでしょうか。

最後までお読み下さりありがとうございました。

尚ご参考までにピアス穴をあけなくてもピアス風のオシャレが楽しめる「ノンホールピアス」とういう便利なアクセサリーもあります。

ピアスとイヤリングのメリット・デメリットなどについても書いた記事はこちらです。

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