ノンホールピアスは金具が目立たず、ピアス穴をあけていない人や金属アレルギーの人でもつけられると、イヤリング派の女性に人気を博しています。
見た目が華奢でまるでピアスのように見え、長時間つけていても痛くなりにくいのがノンホールピアスの特徴ですが、軽くて小さい分、いつの間にか片方なくしてしまうと悩む人もいます。
今回はノンホールピアスの種類と、なくさないためにチェックしたいポイントや裏ワザについて、ノンホールピアスのユーザーであり、ショップで販売もしている私自身の経験をふまえてご紹介します。
ノンホールピアスの種類について
市販のノンホールピアスの金具には様々な種類がありますが、一般によく見かけるのが樹脂製のΩ、オメガ型ノンホールピアスです。樹脂ノンホールピアスは透明で軽く、金具そのものが耳たぶの肌色になじんで目立たないため、ピアスのように見えることで人気があります。
おすすめはポリカーボネート製
その樹脂素材の中でも、アクリル製やポリカーボネート製のノンホールピアスがあります。
アクリル製は激安ショップなどの比較的安価なノンホールピアスに使われています。アクリル製の個人的な使用感としては柔軟性にかけるせいか、つけていて違和感やキツさを感じることが多い気がします。
おすすめはポリカーボネート製のしなやかで、適度な弾力性があるノンホールピアスです。私のハンドメイド・ショップでは、数々の製品を試した結果、一番丈夫で痛くなりにくいポリカーボネート製のノンホールピアスを使用しています。
ポリカーボネートとは分かりやすい例で言うと、スポーツサングラスやゴーグルのレンズなどにも使用されている素材で、その特徴としては透明で衝撃や光、高温低温にも強いしなやかなプラスチック樹脂です。
樹脂以外の素材ではオメガ型でメタル製のものがありますが滑り落ちやすく、金具が目立つ、変色するなどの点を考慮して、私のショップでは取り扱っていません。
個人的にはメタル製からポリカーボネート製に変えて以来、ノンホールピアスを落とすことがまずなくなりました。ホールド感が全然違うからです。
ただし耳たぶへの当たりが柔らかいので、このメタル・タイプを好む人もいます。
メタル製では他にイヤーカフやフープ状で耳に引っ掛けるタイプ、マグネットタイプもありますが、今回は省略しました。
また上の写真左は透明樹脂のイヤリングですが、こちらは長時間つけていても痛くならない画期的な金具であるものの、見た目がやや大ぶりなのが玉にキズです。
これらの点からサイズ的にも小さくて弾力性に富み、耳たぶを優しくしっかりホールドするポリカーボネート樹脂のノンホールピアスは落ちにくく、品質的に優れているためショップでも個人的にも愛用しており、おすすめの素材です。
注意!ポリカーボネート樹脂ノンホールピアスに除光液は厳禁
ハンマーで叩いても割れにくいとされる、丈夫でポリカーボネート製樹脂ノンホールピアス金具ですが、注意点があります。
シンナー、アルコール、マニキュア除光液などの溶剤が不着すると、変色はもちろん簡単に割れてしまいます。マニキュア除光液が手についた状態で装着することは避ける必要があります。
ノンホールピアスを落としてしまう原因
はじめにノンホールピアスを落としやすい原因として、耳たぶの中心にしっかり装着できていないことが考えられます。
中途半端な位置に、金具がはみ出すように装着していたりすると外れやすくすぐ落下してしまいます。他にもノンホールピアスの、はさむ部分が変型してゆるんでいる可能性も考えられます。
また極端に耳たぶの薄い人は落としやすいかもしれません。ノンホールピアスのすき間が広がっているケースは要注意です。
落としやすい方はまず、ノンホールピアスを正しい付け方をしているかどうか、また耳たぶにしっかり挟まっているかどうか確認してみて下さい。
ノンホールピアスを正しく付けて落とさないようにする
ポイント
●つけ始めは耳たぶを引っ張って、耳の付け根あたりの一番耳たぶが薄くなった部分に、ノンホールピアスを滑り込ませるようにつけます。
ノンホールピアスの付け方は慣れるまで手間取りますが、次第に指が覚えるようになり、次第に簡単に装着できるようになります。
●その後、耳たぶの中心の好きな位置までスライドさせます。
オメガの一番底の部分が、耳たぶのカーブに沿うまでフィットさせます。
耳たぶは上向きです。その中心位置にノンホールピアスをしっかりはさむと、耳たぶの厚みが金具の下から盛り上るため、モチーフの重みなどで下がって外れやすくなるのを防いでくれます。
●最後にしっかり留まっているか、耳たぶとノンホールピアスの締り具合をチェックしましょう。
下に軽く引っ張ってみてすぐ外れるようなら、ノンホールピアスがゆるかったり、しっかり装着できていない証拠です。
ノンホールピアスがゆるんだ時の対処方法はこちらです。 jewelry.soboku.jp
ノンホールピアスは正しい付け方をすると、落とす確率がかなり低くなります。
ただし正しく装着できていても、使う環境や状況によって外れる可能性があります。以下のようなケースは引っ掛かってとれやすく、振動で落下することがあるのでとくに気をつけたり、外すようにしましょう。
ノンホールピアスを落とさないためにこんな時は気をつけたい
ノンホールピアスが隠れるようなヘアスタイルの時
大ぶりのモチーフがついているデザイン(重さで下がりやすい)
洋服の脱ぎ着の際(店での試着も含む)
ストール・マフラー、タートルネック着用時
急に走らなければ行けない時
暴風雨・暗い夜道(落としても見つかりにくい)
入浴・スポーツ、就寝時
満員電車や人混みの中など、どさくさに紛れそうな時
宴席などアルコールで我を忘れそうな時・笑
またノンホールピアスをつけている時は、鏡を見るたびにしっかり装着できているか、その都度チェックしましょう。ノンホールピアスに意識を向けるように気をつけてしているだけでも違います。
ノンホールピアスを落とさないための裏ワザ
よく落とすので困っている人、または値の張るものや、お気に入りのため絶対なくしたくないノンホールピアスなら、こんな裏ワザはいかかでしょうか。耳たぶの後ろ側にある小細工します。
医療用の小さなテープを、耳たぶの後ろ側に貼って固定する方法です。
写真のものは100均のチタン灸テープですが、サイズが程よいことと肌色のため、写真で説明しやすかったので取り上げました。チタン粒を外してテープのみ使用しています。
後ろ側なのでつけにくいのが難点ですが、お家の人に手伝ってもらうなどして、テープをしっかりと樹脂の上から押さえるように耳たぶ表面に貼るのがポイントです。
これで少々引っ掛かっても、テープがノンホールピアスの落下を防いでくれます。外したら、樹脂についた粘着成分のペタペタを取り除いておきます。
上の医療用テープは身体用で、顔用ではありませんので敏感肌の方はご注意下さい。肌に触れるものなので、肌への負担ができるだけ少ないものを選びたいところです
最後に
デザインや品質にこだわらないなら、落としても後悔しない程度の価格のノンホールピアスを選ぶという選択もありますが、どんなモノにも「お得」がないように値段相応のことが多いものです。
例え高価でも気に入って購入したものなら、思い入れが違ってくるので、大切に扱おうという意識が高まり、落とさないための最善をつくすこともあります。
次回はノンホールピアスのゆるい、きついなどの対処方法とメンテナンスについて書きます。
皆さまがノンホールピアスで耳元もおしゃれを楽しめますように・・・。
最後までお読み下さりありがとうございました。