https://jp.pinterest.com/pin/ARd0UTnQTzNPhRlN-t5dhFd8Z-6tKihtka6PeUVdgAnVe-TuS8WHns0/
金・プラチナジュエリーの簡単なDIYお手入れ方法
18金・プラチナ・ホワイトゴールドなどのジュエリーを使用したあとの理想はいつもきれいにしておくことです。余裕があればその都度きれいにしておきたいところです。
「シルバーアクセサリー編」に続いて、今回は「ゴールド・プラチナジュエリー編」として自分でできるお手入れ方法についてまとめてみました。
普段のお手入れにはセーム革
ジュエリーを外したらすぐ拭くのにはHARP(ハープ)セーム革(鹿革)がおすすめです。できるだけその日のうちについた汗汚れや指紋を丁寧に拭き取りましょう。
こちらの自然素材セーム革は貴金属の初期の汚れや、日常のお手入れに使える優れモノです。 セーム革は洗って繰り返し使用できます。ただ金属表面についていしまった黒ずみや経年の曇りやくすみ取りには不向きです。
セーム革以外なら、普段のお手入れにはシリコンクロス、洗いたての木綿で拭くのもよいでしょう。
初期の汚れならこのようにセーム革や布で拭きとればいいのですが、長年の使用で蓄積した汚れはその程度では取れません。
そうなるとだんだんと表面の輝きが失われるのですが、簡単なDIYお手入れで18金やプラチナジュエリーはもとの輝きがよみがえります。
汚れが目立つジュエリーの簡単DIYクリーニング・水洗い
外したらすぐ柔らかい布やセーム革などで、毎回皮脂汚れや汗などを拭きとってから保管するのがいいとわかっていても、なかなかそうはいきません。
シルバー製品に比べて変色の少ない金・プラチナ製品ですが、直接肌につけることで見えない皮脂・汗汚れがつくのは避けられません。目に見えない空気中のホコリ、化粧品やスプレー類なども混じるなど、ジュエリーの指輪の裏側やチェーンの鎖の継ぎ目などには、見えない汚れが結構つくものです。
意外と知られていない方法かもしれませんが、汚れが目立ってきたと思ったら、水と中性洗剤を使ったこの簡単なクリーニング方法で大方きれいになります。
用意するもの
ジュエリーが入る大きさの容器
水・またはぬるま湯
中性洗剤(台所用)
化粧筆
清潔な乾いたタオル
汚れが気になるジュエリーが入る容器に、水かぬるま湯をひたひたに入れ、中性洗剤を数滴入れてよく溶かします。
(例えばピアスやリングだけなら小さい容器で十分です。)
あとはジュエリーを入れてつけ置き洗いするか、もしくは振り洗いします。 細かな部分は化粧筆で優しく洗います。
取り出したら水道水ですすいで、タオルで軽く水気を拭き取り、自然乾燥させます。
経年変化した18金や1ホワイトゴールド・プラチナチェーンの表面のくすみや変色もだいだいとれますし、ダイヤモンドジュエリーもこの方法でクリーニングできます。
注意:この方法は真珠・トルコ石・エメラルド・オパール・トパーズ・ムーンストーン・ペリドット・クンツアイトなど柔らかく、劈開性のある宝石には使えません。
不明な場合は購入したジュエリー店でご相談ください。 専用の超音波洗浄や特殊な方法できれいに洗浄・磨き仕上げしてくれる場合が多いようです。
ジュエリーのツヤ出しには金属磨き布
さきほどのDIYクリーニングでジュエリーをきれいさっぱりにした後で、さら表面にツヤをだしたい場合は金属磨き布で仕上げます。
私が普段愛用しているその磨き布は、「ポリマール」と言われる研磨材入りツヤ出し布です。 18金、プラチナ用があります。
こちらは拭くだけでOKの、超微粒子の研磨材とツヤ出しワックスが含まれたツヤ出し布です。 ジュエリーについたくすみと汚れを簡単に落とし、光沢をよみがえらせることができます。 チェーンなどは布で引っ張るように数回軽く磨きます。
磨くとポリマールが黒くなりますが、効力はほとんど変わないとあります。使っていると手がベタベタしますが、石鹸で洗えばきれいに落ちます。
研磨剤が、細工のへこみや小さなな隙間に残ると変色の原因になるのでよく拭き取りましょう。とれない時は中性洗剤と水とつまようじなどを使って取り除きます。
セーム革とポリマールは、数百円で買えるものなので両方常備するのはいかがでしょうか。一つあると長期間使えます。
ジュエリーの汚れやくすみが磨き布や中性洗剤で落ちない時
18金チェーンなどのジュエリーを長期間使用していると、表面に細かなキズができることで独特の光沢と輝きが落ちることがあります。
こうなると先述のDIYクリーニング(中性が洗剤つけおき)や金属磨き布できれいになりません。
その場合は専門店に相談、もしくは表面の新品仕上げ(磨き直し)を依頼する方法があります。
貴金属の新品仕上げについて。 - よく金やプラチナの新品仕上げと... - Yahoo!知恵袋
ただし、このような経年によるジュエリーと貴金属の変色を、「持ち主とともに時間を経た独特のツヤや味わい」という風にとらえて楽しむ方もいることを付け加えておきます。
また、まれに品質のよくない金や金具付近のロウ付けした部分の変色はとれにくい場合があります。
家庭用の超音波洗浄機は優れもの
ジュエリーやメガネのお手入れには、さらに本格的に洗浄できる超音波洗浄機があります。一時的に品薄になったほど人気だと、新聞記事で読んだことがあります。
私は実は自分のジュエリーの日常メンテナンスには上記の方法でDIYクリーニングをしているのですが、顧客用には業務用の超音波洗浄機を使用しています。もちろんこちらはそれなりに高額です。
一般に宝石店やメガネ屋さんでクリーニングする際もプロ用洗浄機でしているわけですが、安価な家庭用の小型の超音波洗浄機があれば、持参する面倒が省けて便利です。
こちらの商品は貴金属用というよりはメガネ、時計用として需要が多いようですが、ジュエリー・アクセサリーもきれいになるので一家で使いまわしできそうですね。
超音波洗浄機の効果は優れていて、貴金属やジュエリーの宝石がピカピカになりますし、毎日使用する腕時計などは、頻繁にクリーニングしたいものです。
DIYクリーニングより、さらにきれいになる超音波洗浄ですが、なぜ超音波できれいになるのでしょうか。その仕組はこちらです。
超音波とは人の耳で聞くことのできないほど周波数の高い音のことをいいます。
振動・機械的エネルギーにより汚れを落とす 超音波の衝撃的音圧により汚れの層が剥ぎ取られ分散・乳化して離脱 超音波の振動により発生した気泡が、汚れと表面の間に浸透 音圧の変化と同調して膨張収縮を繰り返すことで汚れの層は剥がれ落ちる
一例をあげると「シチズン超音波洗浄器 」などが4000円弱でお手頃かと思います。アクセサリー用の洗浄かごがついていて、腕時計用には専用ホルダーもついてるので安心です。
商品説明より
振動子による超音波の振動で、水中に目に見えない気泡 (キャピテーション)が無数に発生する。
その気泡(キャピテーション)のはじける瞬間にでる 衝撃派が手のとどかない微細なすき間の汚れを粉砕して、 布やブラシ、水流では落ちない汚れをスッキリ取り除く。
DIYクリーニング法でご紹介したように、この家庭用超音波洗浄機も中性洗剤等をいれると超音波洗浄の効果は著しく大きくなるとの記載がありました。
家庭用超音波洗浄機は避けたほうがいいジュエリー
アクセサリーも使えて便利な家庭用超音波洗浄機ですが、限界がもしあるとすれば宝石付きの高額品のジュエリーは、その特徴や性質を踏まえた上での判断が素人ではつきにくいという点でしょうか。
注意の必要な宝石もあるので、クリーニングは専門家に任せたほうがいいものを列記しました。
真珠・さんご・などの有機質の宝石、トルコ石・マラカイトなど多孔質の石や、エメラルド・オパール・トパーズ・ムーンストーン・ペリドット・クンツアイトなど劈開性のある宝石がついたリングやネックレスなどは避けたほうが無難です。
エメラルドなどの劈開性のある宝石に関しては絶対に避けましょう。これらの宝石は超音波の振動により気づかなかった小さなひびが大きくなったり、最悪のケースは割れてしまうこともあり得るからです。お手入れは自分でやらないようにしましょう。
14金ゴールドフィルのお手入れもほぼ同じ
最近かなり普及してきている14金ゴールドフィルですが、お手入れに関しては当記事に書いたお手入れ方法できれいになります。
ただし安価な目の細かい14金ゴールドフィルチェーンなどは、その細さから張られた金が薄いために(合金の地金と密着した部分)洗浄等でもきれいにならないケースがあります。
一定の太さのワイヤーは通常のゴールドと同じお手入れ方法でキレイになります。
ポリマールの使用については研磨剤入りのため、薄く張られた金を削ってしまう可能性もあり、判断が難しいところです。先述した通り、細手のチェーンにはおすすめしません。
ジュエリーのお手入れのまとめ
金・プラチナ・ホワイトゴールドなどのジュエリーは決して難しいものではありません。けれども宝石のついたタイプや細工の施されたジュエリーに関しては、自分でできる範囲と専門家で任したほうがいい範囲があるので、自己判断と無理なお手入れは避けたほうが良さそうです。
多少面倒でもその宝石の性質や特徴をを知っておくことが大切です。ジュエリーを買った時にお店でお手入れ方法について必ず確認しておきましょう。
ジュエリーのお手入れの基本「いつもきれにしておく」
- しまう前にセーム革や布で拭く
- 汚れが目立つなら中性洗剤と水かぬるま湯で洗う、もしくは超音波洗浄
- ツヤ出しには研磨剤入り布
参考:読売新聞社 The 宝石〈part 4〉 (1981年)