トレンドはビッグ?!ステートメントジュエリーとは?
『ステートメントジュエリー』と呼ばれる、大ぶりのジュエリーアクセサリーがファッションの最前線アメリカ、ニューヨークで流行しています。
「ステートメント」とは「主張する」という意味。その大きさが、身に着けた人の個性を強調するようなジュエリーアクセサリーです。
つけているのかどうかわからないような、大人しいデザインやシンプルで小さいものとは違い、大きくて個性的なデザインのステートメントジュエリーは、まるでストールやスカーフをまとっているかのような存在感がありとても華やかでゴージャスです。
華やかでインパクトある、ステートメントジュエリー3タイプ
シンプルな服に合わせても、印象が一変して華やかさや演出してくれるアイテムであるというのが人気の理由です。
ステートメントジュエリーの本場NYでは、新しいデザイナーも次々に登場しています。
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シンプルなワントーンコーデに映えるステートメントビブ
ハリウッドセレブにも愛用者が多いステートメントジュエリーですが、このブームは2008年頃から続く不況が人気の背景にあると言われています。
実際そのブームは、不況そのものを吹き飛ばす勢いで続いています。
ボリューミィなリボン紐布を組み合わせたステートメントネックレス・十分な華やかさ
ステートメントジュエリーは大きくてゴージャスな割には、安いものでは1万円前後のものもあるようです。
手頃な値段でありながら、女性が自分の個性を表現する手段として、またより華やかでゴージャスに見せたいというニーズにマッチしているようです。
ステートメントジュエリーの素材と名称
ステートメントジュエリーのデザインは自由で一切の制約がなく、素材はプラスチック・金属・ラインストーン・ガラスビーズ・布・レース・リボン・紐・革、木、ジャンク品などから、上は天然石や高価な宝石までありとあらゆるものが使われています。
ひとくちにステートメントジュエリーといっても、サイズが大きくて存在感あるアクセサリーなら、何でも「ステートメント」(主張する)が付きます。
たとえばイヤリングピアスなら、「ステートメントイヤリング」、指輪なら「ステートメントリング」などというように「大ぶりのアクセサリー類」の総称です。
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ダイアン・フォンティンバーグ ステートメントイヤリング・顔のサイズと同じくらい?の迫力
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エレガント系・ステートメントイヤリング・こちらは繊細なデザイン
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ステートメントリング・指輪としてはかなりビッグサイズ
とくに『ステートメント・ビブ・ネックレス』と呼ばれるタイプは、ネックレスの装飾が流れるように首周りから胸元にかけて広がるようなデザインで注目されています。
ビブとは「前掛け」「よだれかけ」の意味。着けるとよだれかけに似ていることからビブネックレスと呼ばれます。
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カジュアルスタイルに合わせるステートメント・ビブネックレス
余談ですが、ステートメントジュエリーはアメリカの海外ドラマでよく主演女優が身に着けているのを見て以前から素敵だなぁ、と思っていました。
とくにドラマ『グッドワイフ』で、バリバリの敏腕弁護士役のクリスティーン・バランスキーがフォーマルなスーツスタイルに毎回違うタイプのステートメントネックレスをつけて登場していて、その姿はとてもクールで品があって印象的でした。
クリスティーン・バランスキー TVドラマ・グッドワイフ出演・大きなステートメントネックレスが定番スタイル
ドラマ・リップスティックジャングル:キム・レイヴァ―
80年の時を経てよみがえったステートメントジュエリー
実は今ブームのこのステートメントジュエリーには、長い歴史があることをご存知ですか?
ステートメントジュエリーという名称がなかったころ、大ぶりの個性的なジュエリーアクセサリーのことを、『コスチュームジュエリー』と呼ぶことが多かったのですが、現代においてこのコスチュームジュエリーの捉え方や解釈はさまざまでした。
そのためこのステートメントジュエリーブームの登場によって、やっと本来のコスチュームジュエリーの定義が落ち着いていくような気がします。
ココシャネルやミリアム・ハスケルに代表されるこの『コスチュームジュエリー』。最盛期は1930~40年代でしたが、実はこの時代のブームにも、同じように不況が背景にありました。
ガラス製やフェイクパールなどの大きなジュエリーアクセサリーが多く出回っていたこの頃、人々は手頃な値段でより華やかなデザインのアクセサリーを求めていました。
また、この時代のコスチュームジュエリーには芸術的作品とも呼べる名作も多く、今でも熱心なファンやコレクターが世界中がいて人気がとどまることをしりません。
ステートメントジュエリーのブームは当時のコスチュームジュエリーブームが、およそ80年以上の時を超えて、現代に甦ったということです。
新しいアクセサリートレンドである、このステートメントジュエリー。
国内ではまだ馴染みが薄いようですが、好き嫌いは別として、人気女優やモデル・タレントなどから火が付き、人気アイテムとして定着する日もそう遠くないのではと思います。
アクセサリー文化の希薄な日本国内でこの大きさが受け入れられるのかは不明なのです。
参考:NHKBSハイビジョン「トレンドはビッグ~ジュエリー最前線」2009年